20日から北京の新国際展覧センターで開催される北京国際自動車ショーに、三菱自動車は今週から中国市場に投入するランサーエボリューション]を始めとして、アジア初公開となるスポーツハッチバックのコンセプトカー「Prototype-S」や、スポーツクーペのディーゼルエンジン搭載コンセプトカー「MITSUBISHI Concept-RA(Road Alive)」、ハイパフォーマンス4WDセダン「
ランサーエボリューションX」、i MiEV(アイ ミーブ)、ランサー]スピードなど13台を出展します。
ついにランサーエボリューション]が中国市場にも投入されることになりました。
ランサーエボリューション]は、車両運動統合制御システム「S−AWC(Super All Wheel Control)」や、高効率トランスミッション「Twin Clutch SST(Sport Shift Transmission)」、それに走行状況に応じて前後輪へのトルク配分を自動制御するACD(Active Center Differential)などの三菱自慢のハイテク技術を満載した新世代ハイパフォーマンス4WDセダン"です。
ランサーエボリューション]は、スバルのインプレッサWRXとともに日本を代表するスポーツカーです。
昨年10月の日本市場投入以降、北米、欧州(含むロシア)、豪州と世界の主要マーケットに販路を広げてきました。
中国でも、ランサーエボリューション]が大きな話題になるのは確実です。
ただ、北京国際自動車ショーには、参考出品ながら現地生産車となるランサー] −スピードなるモデルも登場します。
ランサーX−スピードは東南汽車で生産され、優れた操縦安定性能を有しているランサーをベースに、若い世代をターゲットにスポーティーにドレスアップされたモデルです。
また、アジア初公開となるPrototype-Sもランサーをベースに、欧州でのニーズが高い5ドアスポーツハッチバックとしたモデルです。
ボディ形式から言えばインプレッサWRXのガチンコライバルとなりそうですが、Prototype-Sに搭載されているエンジンは、北米国際自動車ショーで発表された「ランサーラリーアート」と同じ2L MIVEC 4気筒ターボエンジンで最高出力は240PS、最大
トルクは35kgmとなっています。
Prototype-SにはTwin Clutch SST、ACD(Active Center Differential)等、ランエボ]と同じハイテク技術が投入されていますが、エンジンはトルク重視となっています。
やはり中国だけに、北米と同じ仕様のエンジンのほうがマッチングするのでしょうか。
それにしてもPrototype-Sのスタイリングは好き嫌いが分かれそうです。
個人的にはイマイチです。
スバルのインプレッサWRXが大いに賞賛されるデザインを身にまとっているとは思えませんが、Prototype-Sと比べるととてもスタイリッシュな5ドアハッチバックに見えてきます・・・。
それより、人気を集めそうなのがMITSUBISHI Concept-RAです。
デトロイトモーターショーに出品されていたMITSUBISHI Concept-RAはいかにも三菱らしいスタイリングのスポーツカーで、S−AWC(Super All Wheel Control)や、Twin Clutch SST(Sport Shift Transmission)といったスポーツアイテムがしっかりと装備されています。
しかし、環境性能追及の流れを受け、MITSUBISHI Concept-Rには高効率の新開発2.2Lクリーンディーゼルエンジンが搭載されています。
最高出力204ps、最大トルク42.8kgと十分なパフォーマンスを発揮しながら、米国の排出ガス規制「Tier2 Bin5」への対応も視野に入れている新世代のクリーンディーゼルエンジンです。
MITSUBISHI Concept-RAの市販化が、大いに期待されるところです。
また、三菱自動車が高い技術力を誇る電気自動車の象徴であるi MiEV(アイ ミーブ)を出展する他、日本市場では強力なライバルを前に苦戦、と言うかほとんど忘れられた存在となっているシャリオグランディスもスペースワゴンの名前で出品します。
それにしても三菱自動車の中国市場への攻勢は、目を見張るものがあります。
また、三菱自動車は中国の国際的アクションスターであるジャッキー・チェンとの提携関係が長年続いてきました。
未だに、ジャッキー・チェンの映画では、不自然なくらい多数の三菱車が登場しています。
北京五輪を境に、三菱自動車のブランド力が更に高まるかもしれません。