世界最低価格車対決? BYDオート(比亜廸汽車有限公司)とタタ・モーターズ


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スイスのジュネーブ(Geneva)で開幕したジュネーブモーターショー(Geneva Auto Show)で、好調な国内需要を背景に、中国とインドの自動車メーカーが勢いを見せています。

中国のBYDオート(比亜廸汽車有限公司、BYD Auto)とインドのタタ・モーターズ(Tata Motors)の楽観性は、成長予測を修正し注意深く先行きを見つめる欧州・北米メーカーの態度とは対照です。

BYDオートは、海外市場向けのハイブリッドカーや完全電気自動車を生産するため、高技術なバッテリー開発に特化することを目指しています。

同社の販売責任者Paul Lin氏は、「欧州で2、3年のうちに販売を開始できればと考えている」と述べています。

BYDオートは1995年、従業員20人のバッテリー製造会社として創業。

現在では従業員12万人、推定資産350億元(約5100億円)のIT(情報技術)サービス、自動車、燃料技術を提供する多角的企業に成長しています。

Lin氏によると、過去13年の平均年成長率は17%にも達し、2008年には国内販売台数を20万台(前年10万台)、海外販売台数を2万5000台(同1万台)に増やすことを目指しています。

特に、BYDオートは2つの異なるエネルギー源を使い分けて走行する「デュアルモード」自動車の海外市場での販売に的を絞っており、欧州の厳しい安全基準に適合するかどうか、慎重に見極めている段階です。

「品質を改善し、われわれの自動車が欧州市場に適するよう尽力している」とLin氏は語っています。

BYDオートは、IT運用ではすでに欧州での生産拠点網を持っており、長期的には欧州市場向けの自動車生産事業を拡大することを検討しています。

BYDオートと並び、インドの巨大財閥グループ、タタ・グループ(Tata Group)も主要新興国から同ショーに参加し、旋風を巻き起こしています。

タタは小型で必要最小限の装備のみを搭載した世界最低価格車のファミリーカー「ナノ(Nano)」2タイプを発表しています。


比亜廸汽車有限公司(BYDオート)がコンパクトカー市場に投入する「F1」。

BYDオートのF1は新たな動力システムを搭載するとともに、洗練されたエクステリアでローエンドなイメージを覆すコンパクトカーを作り出そうとしています。

その一方でF1の価格は非常に低く抑えられる予定で、中国自動車市場における最低価格車と称されています。

どの程度のスペックかは定かではありませんが、キャッチフレーズ通りなら欧州や日本のコンパクトカーにも影響を与えるほどのコストパフォーマンスの高いコンパクトカーになりそうです。

ただ最低価格車と言えば、10万ルピー(約28万円)で発売される予定のタタ・モーターズの「ナノ(Nano)」です。

タタ自動車が、公言通り30万円を切る価格でナノの発売にこぎつけたことは、評価に値します。

と言うのも、10万ルピーを切る低価格車「ナノ(Nano)」の構想が、タタ自動車内で持ち上がったのは4年前。

その間、自動車業界は環境性能を上げるべく様々な新技術を投入してきました。

さらに原材料の高騰。

低価格車開発に逆風が吹く中、「ナノ」はタタ・モーターズの公約を現実のものとしました。

ただ、その手法はかなり無理があります。

30万円という目標をクリアするために、タタ自動車がエアコン、パワステ、パワーウィンドウといった装備をナノから省いたのは、まだ許せます。

しかし見るからに貧弱そうな1本ワイパーや、運転席側のみのドアミラーといった安全装備までコストダウンの対象としたのは問題です。

しかも、ナノに搭載されるエンジンは、624ccの2気筒エンジンで、最高出力は33ps。

「ナノ」のボディサイズは軽自動車並みとは言え、加速時にはかなり質の悪い排気ガスを排出しそうです。

インド市場でシェア首位のスズキが販売している小型車は約60万円だけに、30万円を切る低価格車「ナノ」はかなり話題を集めそうですが、その実力は???といったところです。

第78回ジュネーブモーターショー開幕 目玉はやはり環境性能


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第78回ジュネーブモーターショー(The 78th Geneva Auto Show)では、多くのメーカーが環境性能をアピールしています。

原油価格の高騰および西欧での高燃費車規制強化により、燃費がよく環境にも優しい車はメーカー、ユーザー双方にとって垂唾の的となっています。

16日までの期間中に70万人以上の来場者が見込まれる今年のショーには、250社から130のニューモデルが出展されますが、うち20車種は電気、水素、バイオ燃料などの代替エネルギー車となっています。

欧州連合(EU)は、2012年から域内で販売する新車の二酸化炭素(CO2)排出量を走行1キロ・メートル当たり120グラムに抑制する新規制を導入します。

そのため、代替エネルギー車だけでなく、化石燃料車のエコ化も更に進めています。

独フォルクスワーゲンはディーゼルエンジンと電気モーターを組み合わせた「ゴルフTDIハイブリッド」の試作車を出品しています。

このゴルフTDIハイブリッドの1キロメートルあたりのCO2排出量は、従来より35%少ない約89グラムとなっています。

欧州の自動車メーカーは現在、欧州市場の低迷とアジアのメーカーとの熾烈な競争という試練に直面しています。

欧州の2007年度新車販売台数は1600万台で1.1%の伸びを示しましたが、2008年1月には0.3%減少。

また、2007年度販売台数が東欧では14.5%伸びたのに対し、西欧では0.2%増と、域内の格差も広がっています。

こうした状況を踏まえ、メーカー各社は通常車に加えRV車のラインナップを細分化し、ユーザーの多岐にわたる要望に応える努力を惜しみません。

そんな中、異色の存在が水陸両用車「sQuba」。

潜水できる水陸両用コンセプトカー「sQuba」は大きな話題を呼びそうです。

オープンカーのため、潜水中、乗客は水中マスクを使用することになります。

映画007のジェームズ・ボンド(James Bond)が運転する水陸両用車にヒントを得て開発したと言うスイスの自動車メーカー、リンスピード(Rinspeed)のフランク・リンデルクネヒト(Frank Rinderknecht)社長は、「空を飛ぶように水中を進む車両をどうやって実現させようかと、30年間ずっと考えてきた。ついに夢がかなった」と語っています。


一方の日本勢は、トヨタが大人が3人乗れる実用性を保ちながら超小型のサイズを目指す「iQ」の試作車を出品しています。

また、ホンダは6月から発売する予定の欧州仕様のアコード(セダン)と、ワゴンのアコードツアラーを出品しています。

新型アコードは、これまでの伝統というべきスポーティーな外観はそのままに、より洗練されたデザインとなっています。

特にワゴンのアコードツアラーは、ホンダらしくスポーティーかつオシャレなデザインで、かなり注目を集めそうです。

新型アコードは安全性も更に進化しており、VSA(車両挙動安定化制御システム)が全車に標準装備されるほか、LKAS(車線維持支援機能)、ACC(車速/車間制御機能)、CMBS(追突軽減ブレーキ)など、先進のデバイスをオプションで用意しています。

しかし、新型アコード最大のウリは、何と言ってもエンジンです。

新型アコードには、ガソリン仕様に2リッターと2.4リッターの2種類のi−VTECユニット、それにディーゼル仕様に2.2リッターのi−DTECの1タイプと、計3タイプが用意されています。

いずれも欧州の次世代排出ガス基準「Euro5」をクリアするクリーンな排出ガス性能を誇っています。

やはり新型アコードで気になるのは、ディーゼルエンジンi−DTEC搭載車です。

最新型のディーゼルエンジンだけに騒音や振動は徹底的に抑え込まれ、時速200キロで走行しても会話を楽しむことが出来るレベルに達しています。

更に、リッター18kmと燃費性能も優秀です。

価格はガソリン仕様より30万円ほど高くなるようですが、年間走行距離の多い人にとってディーゼル仕様の新型アコードは大いに気になる存在となりそうです。
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